開発ストーリー
「ぬしや仏具店」とは
江戸時代、嘉永年間創業。漆塗りと金箔をなりわいとし、昭和30年代より漆器・雑貨などの小売り店舗を開業。昭和51年、仏壇の小売業を本格化。
塗師屋(ぬりしや)が転じて「ぬしや」と呼ばれるようになり、その屋号が店舗名となった。
仏壇離れで営業が悪化。江戸時代から続く老舗仏具店がカフェをオープン!?顧客との関係にイノベーションを起こす!
江戸時代、嘉永年間創業の老舗仏具店「ぬしや」。次期6代目となる現在の営業部長の将人さんとその妻 志帆子さんは世の中の仏壇離れに危機感を感じていた。
実際に業界の売り上げは、20年でおよそ半分。亡くなった人がいて始めて営業ができる仏具店ならではの営業スタイルにも限界を感じていました。
その打開策として2人が考えたのが職人技術の付加価値を高める位牌のブランディング。
地元の商工会を通し相談を持ちかけました。すると商工会はブランディングの実績をもつ中小企業診断士の五島さんを岡野夫妻に紹介。しかし、頼む機会が少ない上に単価が数千円程度という位牌のブランディングに五島さんは疑問を感じ別の糸口を探すことに…
そこでまず岡野夫妻に勧めたのが「経営デザインシート」の記入。金銭的な現状打開の戦略ではなく、経営理念と今後のあるべき姿を構想するための思考補助ツールでした。
岡野夫妻が話しあい、シートに記載した答えが「たくさんのお客さんに来て欲しい」、「職人の技術を身近に見て欲しい」、「スタッフ皆が笑顔でいられる職場でありたい」という経営の悪化から心の奥底に隠していた“本当の気持ち”。
そんな経営デザインシートを見て中小企業診断士の五島さんが提案したのは、なんと“カフェの営業”。
想いもよらぬ提案に驚いた岡野夫妻だったが、カフェのOPENに向けて、大きな一歩を踏み出したのだった。
近藤 泰祐
一般財団法人知的財産研究教育財団 知的財産教育協会 事業部長
経営デザイン分科会代表幹事(日本知財学会)
元価値デザイン経営ワーキンググループ委員(内閣府)
1994年 岡山大学法学部卒業、2020年 金沢工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科修了(MBA)
大学卒業後、大手通信教育企業に入社。主にアセスメントサービスの企画・編集、学力調査等に携わる。2003年より、知的財産教育協会の設立、民間検定である知的財産検定の創設に参画。2008年の国家検定(知的財産管理技能検定)への移行後は、現職として人材育成事業を担当。経営デザインシートの公表後、内閣府と連携しながらその普及活動に取り組み、企業支援(主に新価値創造の領域)に携わる。価値創造をテーマとした講座の講師も務めている。