どんな落とし穴だった?
A社の社長は、自社製品に関して、ある技術的なアイデアを思いついた。具体的な製品への適用には数年の開発期間が必要と考えられたが、特許は早い者勝ちと聞いていたので、直ちに特許出願するとともに、権利化も早いに越したことはないと考えて、出願と同時に審査請求した。その後、順調に審査が進み、無事に特許が認められた。一方、特許技術を具体的な製品に適用するため開発を進めたところ、特許技術に起因した新たな技術的問題が生じてしまった。その解決のためには高コストの部品を使用しなければならず、特許技術を適用した製品は、コスト面から市場に受け入れられる可能性が低くなってしまった。
信末 孝之
弁理士三原・信末特許事務所
特許・実用新案・意匠・商標の権利化や侵害問題に精通。企業の知的財産戦略策定の支援も行う。技術分野は、生活用品、一般機械、運輸、土木建築、制御、メカトロ、コンピューター(ハード)、ソフト、情報処理、通信、電気・電子回路、ビジネスモデルなど。