中国経済産業局 地域経済部
参事官(情報・ヘルスケア産業担当)
中国経済産業局では、平成28年度に標記調査事業を実施し、調査報告書をまとめましたので、その内容を報告いたします。
調査概要
我が国の社会保障費は高齢化に伴い増大の一途をたどっており、社会保障費の適正化が喫緊の課題となるなか、社会保障費の適正化のためには、いかにして健康寿命を伸ばすかが重要になっています。
健康寿命の延伸に向けては、生活習慣病等の予防や早期診断・早期治療が必要であり、運動・栄養・保健サービス等のヘルスケア産業の育成が地域産業活性化の観点からも大いに期待されています。
その一方、情報・通信分野ではIoTやビッグデータ活用の技術革新が目覚ましく、これらの技術を活用して、ものづくりの分野では、生産ラインの見える化、個別大量生産への対応、遠隔監視によるメンテナンスの効率化などの取組が行われています。
こうした取組はサービス産業の生産性向上に向けた取組においても見受けられ、中国地域の企業では、医療機関の膨大なレセプトデータを分析し、保健指導実施事業者と連携して糖尿病などの重症化を防ぐ情報提供サービスなどが展開されています。
このような状況を踏まえて、ヘルスケア産業におけるIoT・ビッグデータを活用した先進的なモデル事例の収集や、中国地域におけるヘルスケアサービス等の提供事業者とシステム供給者であるIDベンダー事業者のニーズ等を把握し、中国地域におけるIoT・ビッグデータを活用したヘルスケア産業の展開可能性や課題を取りまとめました。
今後のIT及びヘルスケアを通じた新たなビジネス展開へ向け、ご参考にして下さい。