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もうけの羅針盤

守りの知財から攻めの知財へ IPランドスケープの活用事例

英田エンジニアリングは、IPランドスケープを活用し、自動車盗難防止装置を開発しました。
競合分析や自社技術の強みを明確化し、高い参入障壁の構築と効果的な知財戦略を策定。
新市場における優位性と将来の事業拡張に向けた取り組み事例。

目次
開発ストーリー
解説者による「成功ポイントの紹介
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開発ストーリー

1.新製品「i/Lock」の開発背景と特徴

株式会社英田エンジニアリングは、長年培ってきた産業機械開発の技術とコインパーキング事業のノウハウを融合させ、一般家庭向けの自動車盗難防止装置「i/Lock(アイシャロック)」を開発した。この装置は、電動で自立するポールによって物理的に自動車を動かせなくするという、新しい発想の防犯システムです。

2.IPランドスケープによる現状分析

未知の新市場へ参入するにあたり、同社は市場・知財・技術の情報を複合的に分析する「IPランドスケープ」という手法を導入した。
INPIT(知財総合支援窓口)や中小機構の専門家による支援を受け、客観的な技術の立ち位置や競合他社の状況、将来の事業環境を俯瞰的に把握することから取り組みを始めた。

3.参入障壁の構築と社内連携の強化

開発における主要な課題は、いかに参入障壁を高め、防犯性やデザインといった提供価値を向上させるかだった。専門家と共に「コンセプトメイキングVE」という手法を用いて顧客ニーズを深掘りすると同時に、経営者、技術開発者、知財担当者が密にコミュニケーションを取ることで、社内全体で知財の重要性に対する認識を共有した。

4.多角的な調査による「攻めと守り」の戦略

調査の対象は、物理的な構造(ハード面)だけでなく、遠隔操作などのソフトウェア面にも広げた。主要な類似製品5件を特定して差別化ポイントを分析した結果、自社にない技術の活用可能性や、他社特許を侵害するリスクの回避など、知財戦略における「攻め」と「守り」の両面で重要な知見を得ることに成功した。

5.IPランドスケープがもたらした成果

この取り組みを通じて、衝撃を検知した際にカメラが作動し、スマートフォンで状況を確認できるといった具体的な製品機能のアイデアが生まれた。
最終的に、IPランドスケープの活用によって、新製品開発の明確な方向性の策定、市場での優位性の確認、そして自社特許を活用した具体的な事業拡張戦略の確立という成果を収めた。

この事例の企業

株式会社英田エンジニアリング

岡山県美作市三保原678

https://www.aida-eng.co.jp/

解説者による「成功ポイント」の紹介

自動車盗難を防止する柵「アイシャロック」の開発を進めるうえで、既存の柵との差別化を図りながら、新規性やオリジナリティを維持し、さらにコスト競争力を高めていくという課題がありました。また、現在の製品をより魅力ある商品へと進化させていくことも求められました。

そこで英田エンジニアリングは、商品開発の手法としてコンセプト・メーキングVEを導入。潜在的な顧客ニーズを整理し、機能として展開すること、製品コンセプトを明確にして、機能や安全性、デザインを検討することで知的財産構築の視点も含めて多角的に検討しながら、より価値の高い商品づくりを進めていきました。

こうした開発を進めるためには、特許調査だけでなく、将来の市場動向も踏まえた開発方針を立てることが重要になります。そこで活用されたのが、INPITのIPランドスケープ支援事業です。
技術動向や競合状況、今後の市場の方向性を把握することで、開発チームの共通認識が深まり、社内コミュニケーションも深まりました。

IPランドスケープ支援事業は製品開発の重要なポイントでこそ活用すべき重要な施策であり、ツールとなるでしょう。

桑原
解説者
桑原良弘
  • 2級知的財産管理技能士
  • もうけの花道アンバサダー
ディスプロ株式会社

中国経済産業局特許流通アドバイザーとして、地域経済政策の活性化と開発テーマの事業化、知的財産活用を支援。現在、中堅製造業の顧問や地域支援機関と連動した企業のビジネス開発支援を行っており、多くのビジネス開発・知的財産の戦略構築・活用展開・商品開発の実績を持ち、事例研究も行う。

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