中国経済産業局 資源エネルギー環境部
環境・資源循環経済課
家電リサイクルや小型家電リサイクル制度の開始から、廃家電の再商品化率や小型電子機器の回収量は増加傾向にあり、一定の成果を上げています。しかし一方で廃家電等の不法投棄や違法な資源回収業者への引渡しなど、様々な問題も続いており、引き続き、適切な家電・小型電子機器の廃棄物の回収が求められています。
中国経済産業局では、一般消費者の親子に、家電及び小型家電リサイクル等に関して、座学、現場の見学、体験学習を通じ、リサイクル制度を身近に感じ理解を深めていただくことを目的に、「リサイクル学習会(リサイクルを体験しよう!)」を開催しましたので、その概要を紹介します。
■日時:令和5年8月23日(水曜日)
■会場:平林金属株式会社 リサイクルファーム御津(岡山市北区)
■参加者:小学校4年生から小学校6年生を中心とした親子12組27人

リサイクル学習会概要
はじめに、平林金属株式会社の所長や担当者が講師となり、工場の紹介、家電リサイクル及び小型家電リサイクルの現状や問題、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実例について座学しました。
その後、平林金属株式会社の担当者の案内で、廃家電4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機)のリサイクル現場を見学しました。参加者は実際のリサイクル作業の様子に見入り、担当者の説明に興味深そうに耳を傾けていました。
体験学習では、スマートフォンの模型を使い、小型家電には様々な金属が使われており、リサイクル可能であること、リサイクルされた金属は多方面で使用されていることなどを解説しました。続けて、参加者は工具を使って、平林金属株式会社の担当者に教えてもらいながら、ノートパソコンの解体に挑戦しました。


アンケート結果(アンケート回答者:児童15名、保護者12名(回答率100%))
- 参加者全員に「とても良かった」、「良かった」、「大変有意義だった」との回答をいただきました。
- 当学習会の参加目的は、児童は体験学習や工場見学、保護者は工場見学やリサイクル学習が主でした。
- また、保護者に学習会参加前後のリサイクル料金に関する印象をたずねたところ、見学前には7割の方が「高い」と回答されましたが、見学後では8割の方が「適正」または「安い」と答えられました。


参加者からの意見・感想(抜粋)
【児童】
- 体験学習が面白かった。
- ノートパソコンの解体の体験が楽しかった。
- パソコンの解体体験をして探すような事が面白かったです。工場ではどういう方針でリサイクルをしているのかもっと知りたかった。
- 実際にネジを外して、パソコンの中の仕組みがわかって面白かった。
- スマートフォンに使われている素材がわかった。
- スマホの中身を当てるのが楽しかったです。
- いろいろなことが知れて面白かったです。
- 少し自分にもできることがあったので活用したいです。
- どんな風に(家電4製品を)解体しているのかが知れて面白かった。
- 実際に工場の中を見ることができてよかった。パソコンの解体をしたのは初めてだったので、パソコンの中を見れて楽しかった。この学習会でリサイクルの大切さがよくわかった。
【保護者】
- 思っていたよりも人の介在が多く、驚きました。
- 楽しかったです。
- 初めて工場見学をさせてもらいました。人の手で作業をしているのを見て、とても大変な作業だと思いました。
- 知らない事を知る事ができて本当に良かった。中四国地域で1つだけしか工場がないのは驚きでした。
- 現場はなかなか見る機会がないのでよかったです。大変な作業ですが、工場内はきれいで働く人にとっても良い環境づくりをしている会社の方針が感じられてすばらしいなぁと思いました。私たちは家庭でしっかり分別や正しい指定引取場所に出すようにしたいと思います。ありがとうございました。
- 体に有害な物質も含まれていることを知り、きちんと処理が出来るよう分別を心がけようと思いました。
- 話を聞くだけでなく、現場を見れたことでより深く理解できたと思います。貴重な機会をありがとうございました。
- 今後もリサイクルやSDGS、食品に関しての学習会を開催していただけるとありがたいです。
- これからは家電リサイクル料金を気持ちよく払えそうです。
- 親だけではなく、子供も日常の中でリサイクルについて興味・関心を今まで以上に持って生活してくれるきっかけになってほしいなと思います。ありがとうございました。
まとめ
リサイクル学習会を通じて、参加者のみなさまに家電リサイクル及び小型家電リサイクル制度について関心を持っていただくと同時に、リサイクルの現場を見学し、体験学習をすることで、適切な廃家電の回収についての理解を深めていただくことができました。当局としても、引き続き制度の周知に努めていきます。
リサイクル学習会の開催に際しましては、平林金属株式会社、公益財団法人岡山県環境保全事業団環境学習プラザ「アスエコ」、中国四国地方環境事務所より多大なる御協力をいただきました。
誠にありがとうございました。
※参考:家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)(経済産業省のページへ)
小型家電リサイクル関連(環境省のページへ)