開発ストーリー
一品一様の受託生産
エネルギー、化学、環境、医療などの分野で高温・高圧の研究装置を受託生産していた㈱東洋高圧。経営状況も軌道に乗っていたが、企業や研究機関からの依頼は、カタログにのっていない装置を一から作り上げること。特殊な技術と高い判断力を求められるため、世代交代を視野に入れた際にリピートできる規格型製品の開発を模索していた。
未利用特許の情報収集
野口社長は、多くの特許を持つ発明家でもある。その縁で特許流通アドバイザー壹岐正弘さんとの親交を深めていた。いくつもの未利用特許の情報を紹介される中、広島県立総合研究所食品工業技術センター開発・所有する特許『調味料の製造方法』に注目。自社技術を生かした製品開発ができると即座に判断。約2か月で試作1号機が完成。約半年の試行錯誤の末、現在のタイプの基本形を固め、『食品処理装置』特許を取得。「まるごとエキス」の商標で販売を開始した。
まるごとエキス
酵素それぞれの活性しやすい温度“中温”を設定。水深10000m相当の高圧をかけることで分子同士のぶつかりあいを活性化。酵素分解の促進を促すことと同時に他の細菌類の繁殖を防ぎます。24時間経つと「まるごとエキス」の名前通り、まるごと液体エキス化され、調理方法の革新的技術として新分野を開拓している。
新事業の創出成功
規格型製品による新事業で第3回ニッポン新事業創出大賞「最優秀賞」を受賞。化粧品メーカーや滅菌・殺菌など新しい分野からも注目を集め始めている。社員も製品開発前の20名から30名に増え、年間売上も倍増の12億円と伸ばしている。
壹岐正弘
産学官連携コーディネーター(元)ひろしま産業振興機構
産学官連携コーディネーターとして、中国エリアの多くの中小企業の「アイデア」を「知的財産」へと昇華させ、経営支援を行っている。