製品評価技術基盤機構(NITE)では、NITEに集約される製品安全に関する情報を製品事故の未然・再発防止の観点から、製品安全情報マガジン(PSマガジン)によってタイムリーに提供しています。
今年も暑い夏になりそうです。今回は夏に発生しやすい、誤った取り扱い等による製品事故として、
“携帯用扇風機の購入時の選択及び使用時の取り扱いによる事故”
“モバイルバッテリーなどを自動車内に放置したことによる事故”
“防水性の衣料・繊維製品を洗濯機で洗ってしまったことによる事故”
を紹介します。
思わぬ被害を未然に防ぐため、事故防止のポイントを確認しましょう。
(※1)充電式の持ち運び可能な扇風機を携帯用扇風機としています。
→携帯用扇風機の購入及び使用で気を付けるポイント
○製品を選ぶ際は、製造・輸入・販売事業者と連絡が取れることを一つの基準とする。
○充電時は異常※2がないか時々様子を見て確認する、近くに物を置かない、就寝中は充電しない。
(※2)異常とは「充電できなくなる」、「電池部分が以前と比べて非常に熱くなる」、「電池が膨らむことで本体が膨らむ」などを指します。
○落としたり強い衝撃を与えたりしない、破損したものは使用しない。
○強い衝撃を与えてしまった場合は、使用を中止して製造・輸入・販売事業者の修理窓口に相談してください。
→高温の自動車内で気を付けるポイント
○モバイルバッテリー、スプレー缶などの高温下での使用や保管を禁止している製品は自動車内に放置しない。
*モバイルバッテリーは熱の影響で異常な反応が起きて発熱・破裂・発火するおそれがあります。
*スプレー缶は、噴射剤にLPガス(プロパン、ブタン)やDME(ジメチルエーテル)が使用されています。高温にさらされると、これらの噴射剤が気化して内部圧力が上昇し、破裂することがあります。
→洗濯機の使用で気を付けるポイント
○防水性の衣料・繊維製品※3の洗濯機での洗濯・脱水は行わない。防水性の衣料・繊維製品は、水を通さないため洗濯槽の中に水がたまってしまいます。脱水時に、そのたまった水が急激に移動し、洗濯槽の回転バランスが瞬時にくずれるため、異常振動を引き起こすと考えられます。
(※3)洗濯機に入れてはいけない防水性の衣料・繊維製品とは、次のようなものです。
レインウエア、ウェットスーツ、自転車・バイク・自動車のカバー、オムツカバー、サウナスーツ、寝袋、キルティング生地の製品、レジャーシートなど
ちゅうごく地域ナビ 2023年8月1日掲載
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