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素敵・発見!マーケティング

石川県のアンテナショップ
「八重洲いしかわテラス」が東京駅八重洲口
の東京ミッドタウンの一角にオープン!

2024年3月25日
株式会社クリエイティブ・ワイズ
代表取締役 三宅 曜子

 今年の1月1日の夕食前の時間に、石川県の能登地方が震災に遭い、私がサポートをしていた輪島市、七尾市、珠洲市、穴水町、志賀町が大惨事になった。

特に商品開発やフォローで良く行っていた輪島塗の事業者さんたちは、新たに製造できるかもわからない状況で、いまだに自宅工房も使えない状況のようだ。

七尾市などは、まだ水が出ないため、給水も苦労されているが、そんな中で、3月9日にアンテナショップが有楽町から東京駅の八重洲口から徒歩4分という好立地に移転オープンすることになり、前日のお披露目会に行ってきた。

震災の影響を感じさせない個性的な店舗になっている。

 私は昨年に実施した運営会社選定の委員をしていたこともあり、その後もこれまでやってきた他地方のアンテナショップのプロデュースの事例をもとに、配線や什器のレイアウトなどをWeb会議で運営会社や建築事務所と打ち合わせをしていたが、この震災の影響で能登地方の地酒や伝統工芸品などが出せないかもしれないと一抹の不安な気持ちもあった。

また移転先のエリアはこれまでの有楽町とは客層も変わり、その先がオフィス街のため、商品構成も変わってくる。

北陸新幹線の延長開始も3月であることや、それに伴い観光客の増加も予想される中、アンテナショップの商品構成がどのようになるかが心配でもあった。

実際にお披露目会に行ってみると、天井には石川県産の杉材を使い、和傘をイメージし、地元の農産品を使ったアイスクリームや地酒や石川のおつまみとセットにして提供する飲食エリアの壁は能登半島の珪藻土を使い、温かみがあり、空気の浄化も目的としたものになっており、そのカウンターは奥能登の焼き物の「珠洲焼(すずやき)」を原料にしたタイルが使われていた。また床面は金沢城の石垣にも使われている「戸室石(とむろいし)」や石川県最大の河川「手取川(てどりがわ)」の川砂を混ぜたものが使われている。

 オープン時に合わせて素材集めにも非常に困難な状況の中、最大限の「石川らしさ」を提案しようとする意気込みが感じられた。

ゾーン構成もわかりやすく紹介されている。

 店内構成は、1フロアで、できるだけ石川らしさを東京駅前で紹介できるよう、5つのゾーン構成になっている。

出入口は2か所。当初ミッドタウンビルの裏手がメインの予定であったが、ミッドタウン沿いに横断歩道ができたので、ミッドタウン沿いがメインの出入り口に変更された。

 入ってすぐにイベントエリアと特設エリアになり、イベントエリアでは試食会やワークショップなどを、テーブルが移動できるので用途に合わせて使っていく。

特設エリアは復興応援フェアなど、その時期の状況に合わせて展示・販売を行っていく。

中央が販売エリアで、食品や地酒、伝統工芸品、雑貨類など、季節やターゲットに合わせた展開で、動線を意識したレイアウトになっている。

その奥が情報発信エリアで石川県内の魅力を紹介するエリアになっている。

 担当責任者に伺うと、やはり能登地方の商材や伝統工芸品などが集めにくく、これから少しずつ増やしていく予定だとのこと。

私も石川県は「石川ブランド」の審査委員長として長く携わってきたので、まだまだ多くの素晴らしい商品が数多くあるので、今後できるだけ商品構成についてアドバイスができればよいと思った。

 東京に行かれた時には東京駅八重洲口の正面にある「東京ミッドタウン八重洲」沿いにある「八重洲いしかわテラス」に立ち寄って、震災復興の一環としても買い物を楽しんでいただきたいと思っている。

写真1

東京駅八重洲口ミッドタウン
並びの石川県アンテナショップ
正面

写真2

石川県アンテナショップ
正面のロゴマーク

写真3

2か所ある入口の一つ。
天井の能登杉の傘のデザインが見える

写真4

正面入口、入ってすぐのブース

写真5

石川のキャラクター
「はちまんさん」

写真6

石川の特産品
「能登上布」

写真7

情報発信エリア前には輪島塗などの伝統工芸

写真8

輪島ワインを使った石川のスキンケア商品など

写真9

ちょっとしたものが食べられる飲食エリア

写真10

石川県に多くある酒造の日本酒

写真11

気軽に買える食品や菓子類もある

写真12

伝統工芸の九谷焼

著者 / 株式会社クリエイティブ・ワイズ 代表取締役 三宅 曜子

マーケティングコンサルタントとして、中小企業支援及び指導、商業活性化事業、まちづくり事業等、顧客のニーズを的確に捉えた市場開発とアプローチ手法等、幅広い分野におけるマーケティング全般のアドバイスを全国各地で手掛ける。また、平成19年度より地域資源活用事業の政策審議委員、国会での参考人をはじめ、全国で地域資源を活用した事業推進、農商工連携事業、JAPANブランドプロデューサーなど幅広く活躍中。

  • 経済産業省地域中小企業サポーター
  • 同、伝統的産業工芸品産地プロデューサー
  • 中小企業基盤整備機構経営支援アドバイザー
  • 同、地域ブランドアドバイザー
  • 内閣官房 地域活性化伝道師
  • 同、クールジャパン地域プロデューサー
  • 広島県総合計画審議会委員 他


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