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素敵・発見!マーケティング

災害への対策について

2024年1月19日
株式会社クリエイティブ・ワイズ
代表取締役 三宅 曜子

新たな年を迎え、心機一転!と思った矢先に石川県能登エリアの大きな地震が起きてしまった。

私は丁度横浜の実家で母や妹達とおせちを食べていたときに、横浜でも揺れがあり、驚いてテレビを見ると、私が長くサポートしている輪島市、珠洲市、七尾市、穴水町、能登町が被害も大きく、いまだに避難所に入れない方たちも多く、その方々には物資も十分に届かない状況が続いている。

県庁から依頼されてこれらの街の企業のマーケティング指導に定期的にいっていたため、いたたまれない気持ちがずっとある。

特に雪が積もっているため、道路も通れないところが多く、やっと10日に金沢に行くためのバスが出ることになったが、みなさんご自分の地元を離れたくないようで、県庁の職員も交代で移動するように説得しているとのことだが、やはりこれまで住んでいた場所を離れることが辛いという思いはよくわかる。

このエリアは木造建築の古い家屋が多く、2月10日から輪島の朝市通りの横の施設で行われる予定の『輪島塗ありがとう市』も、とてもできる状況ではないようで、毎年運営のお手伝いをしていたが、それも無理になってしまった。残念だが、人命第一なので頑張って体調管理をまずやっていってほしい。

また広島に戻ろうとしていた日に日本航空の事故があり、滑走路が閉鎖されて全便欠航。その3日後にやっと再開した。私は東京にマンションがあるのでよかったが、ホテルに宿泊していた方たちはチェックアウトしたのに、またチェックインしなおさなければならないのでこれもまた大変だと思った。

今回は、国内のどこでも起こりうる災害対策について、今回の地震で災害に合われた方達や、プロにも指導を受けたことを少し記載しようと思う。

非常用グッズについて

皆さんは非常用の用品はどのようにされているだろうか。

例えばリュック型の非常用バッグに必要なものを入れて置いている家庭も多いと思うが、その置き場が重要なポイントだ。

今回の能登半島地震時にも、突然震度7弱の地震が来て、着のみ着のまま外に飛び出した方が多かったようで、出たとたんに家が崩れたり、2回目、3回目で崩れた場合も多かった。

輪島のサポート先に尋ねると、夕方だったので、すぐに暗くなり、部屋着のままだったのでとても寒かったと言われる。昨日、金沢の親戚の家に行けるようになり、11日ぶりにやっとお風呂に入れたと言われた。

災害はいつ起きるかわからない。

今回災害にあった方に必要なものを伺った。

まず、非常用バッグ(リュック)の置場はできるだけすぐに取れるように、玄関に置くのがベストだという。しかもいざという時にすぐ取りだせるようにしまい込まず、見えるところに置いておく。コートハンガースタンドなどに掛けておくとじゃまになりにくい。

その中に入れるものとして忘れやすいのが、携帯トイレ、タオル2枚、軍手、厚手のゴム手袋、小さくたためる底が厚い靴(ガラスなどを踏んでけがをしないように)、風を通さない折りたためるフード付きレインコート、懐中電灯、コンセントに差し込まない手回しなどの充電器、笛(がれきなどに埋まってしまった時に自分の居場所を知らせるため)、旅行時に使う空気で膨らませて使うネックガードは寝る時の枕の代わりになる。エアリズムやヒートテックなど、薄くてすぐに乾くTシャツ、ソックス、ティシュペーパーは薄めの箱に入っているものを、箱をつぶしてリュックの一番下に入れておく。

タオルは2枚。身体を拭くために濡らして使うものと、その後乾かすために使うもので、できるだけ薄いタイプがかさばらない。

それと、屋根瓦が突然落ちてくることを避けるため、野球帽スタイルのキャップがあると、レインコートのフードの上にかぶると良いようだ。

トイレにもなかなか行けないと言われた。そのために吸水ナプキンが便利なようだ。病院や薬局にも行けないので、常備薬も多少必要だ。けがをしたときに必要な怪我用テープや包帯も一巻きあればいろいろと使える。ナイロンの70リットルサイズのごみ袋は身体に巻くと寒さを防げるし、色々と物を入れたり、床面に敷いたりと便利に使える。

ペットボトルの水は重たいのでリュックには入れず、別に買い物時などに使う軽いカートに食料品の備蓄と一緒に入れておくと良い。

今は便利になっていて、アルファ米でドライカレーや味付きのご飯が水やお湯ですぐに作れてとても軽いものがあるが、あれは食べてもおいしいし、結構な量に膨らむので2食分程度になるからお薦めだ。インスタントの味噌汁やスープも軽くて良い。缶詰は重たいので、小さなサイズのもので良いと思う。これらを中心に、ジッパー付きのビニール袋を大、中、小があれば残っても問題ないので入れておきたい。

ペットボトルの水はあまり大きなものは必要ないが、給水車が来た時に使える程度のものを一人1本程度あればよいと思う。スプーンや箸はプラスチックの軽いものを。食器は蛇腹になっていて使わないときはペタッとなり、サイズが変わるものが場所をとらない。濡れティッシュで使った後の食器などを拭くだけでまた使える。

そう考えると、以前良くキャンプに行っていたが、その時に使っていたものが災害時にも便利だということがわかる。

この機会に一度アウトドア専門店に行き、便利なものを見つけておくと良いと思う。

結構使えるものがたくさんあることがわかる。

今の時期に災害のことをしっかりと考えたい。

写真1

重ねられてウォータータンクや防災グッズ入れにもなる『QAMAR MULTI WATER TANK

写真2

アルファ米

写真3

ひろしまグッドデザイン賞グランプリ防災用品

著者 / 株式会社クリエイティブ・ワイズ 代表取締役 三宅 曜子

マーケティングコンサルタントとして、中小企業支援及び指導、商業活性化事業、まちづくり事業等、顧客のニーズを的確に捉えた市場開発とアプローチ手法等、幅広い分野におけるマーケティング全般のアドバイスを全国各地で手掛ける。また、平成19年度より地域資源活用事業の政策審議委員、国会での参考人をはじめ、全国で地域資源を活用した事業推進、農商工連携事業、JAPANブランドプロデューサーなど幅広く活躍中。

  • 経済産業省地域中小企業サポーター
  • 同、伝統的産業工芸品産地プロデューサー
  • 中小企業基盤整備機構経営支援アドバイザー
  • 同、地域ブランドアドバイザー
  • 内閣官房 地域活性化伝道師
  • 同、クールジャパン地域プロデューサー
  • 広島県総合計画審議会委員 他


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