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製品安全情報

ペットによる事故

2024年6月3日
独立行政法人 製品評価技術基盤機構
中国支所 TEL:082-211-0411

NITEに集約される製品安全に関する情報

製品評価技術基盤機構(NITE)では、NITEに集約される製品安全に関する情報を製品事故の未然・再発防止の観点から、製品安全情報マガジン(PSマガジン)によってタイムリーに提供しています。

昨今、ペットの家族化やコロナ禍での自宅時間の増加に伴い、ペットを家の中で飼う人が増えました。犬・猫においては90%以上が室内飼いであるといわれています。家族の一員として癒しを与えてくれる一方で、ペットの思わぬ行動によって火災を伴う事故が発生しています。

今回はペットによる事故を防ぐポイントをご紹介します。

【事例1】犬がリチウムイオンバッテリー搭載製品をかんだ事故

モバイルWi-Fiルーターが発火し、製品及び床が焦げました。

リチウムイオンバッテリー搭載製品をかむ犬(イメージ)

→室内で飼っていた犬が、床の上で充電されていたモバイルWi-Fiルーターにかみつき、製品を変形させたためショートして、事故に至ったものと推定されます。バッテリーには局所的な力が加わったことを示すへこみが認められました。

【事例2】飼い主が外出時に、猫がIHこんろのスイッチを押した事故

飼い主が外出時に、IHこんろ及びその周辺を焼損する火災が発生しました。

IHこんろのスイッチを押す猫(イメージ)

→室内で飼っていた猫がスイッチを押したことにより、トッププレート上の金属製ボウルがIHヒーターにより加熱され、接触していた可燃物から出火したものと推定されます。

【事例3】飼い主が外出時に、猫がプリンターに尿をかけたことによる事故

飼い主が外出時に、リビングに設置していたプリンター及びその周辺を焼損する火災が発生しました。

家庭用プリンターの上でくつろぐ猫のイラスト
→室内で複数匹(15匹)の猫を飼っており、猫がプリンターに尿をかけたことにより、内部の電気部品でトラッキング現象が発生し、発火したものと推定されます。

【事例4】ペットが暖房器具と可燃物を接触させた事故

電気ストーブを使用中、床に転倒し周辺を焼損する火災が発生しました。

ストーブの前で遊ぶ犬のイラスト
→室内で複数匹のペット(犬1匹と猫6匹)を飼っており、ペットが電気ストーブに接触したことで電気ストーブが床に転倒し、付近に置かれていた枕にヒーター面が接触して着火したものと推定されます。

ペットによる事故を防ぐためのポイント

2013年度から2022年度までの10年間にNITE(ナイト)に通知された製品事故情報※1では、ペットによる事故※2は61件発生し、うち約9割(61件中54件)が火災に至っています。
 飼い主の外出中に家で留守番をしていた犬や猫がこんろの操作ボタンやスイッチを押したことによる事故が多い他、ペットが電気製品に排尿したり、電源コードをかみついたりしたことによる事故も発生しています。

以下のポイントに注意して、少しでも事故のリスクを減らし、ご自身やご家族、大切なペットの命を守りましょう。

(※1)消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故やヒヤリハット情報(被害なし)を含みます。
(※2)ペットの関与が確認されたものだけでなく、状況証拠から関与が疑われるものも含みます。

出掛ける際はガスこんろの元栓を閉め、IHこんろ・電気こんろは主電源を切る。操作ボタンをロックする機能がある場合は使用する。

ペットがガスこんろに寄りかかったり、IHこんろの上に登ったりして操作ボタンやスイッチを押すことがあります。万が一、そのような事態になっても火災につながらないよう、ペットを家に残して出掛ける際は、ガスこんろは元栓を閉め、IHこんろや電気こんろは主電源を切ってください。また、操作ボタンをロックする機能がある場合はロックをかけるようにしてください。

目を離す際や出かける際は、ペットをケージに入れる。

ペット(特に犬や猫)は行動範囲が広いため、出掛ける際は室内で放し飼いせずケージに入れておくことも、大切なペットを火災から守るための有効な対策の一つです。

こんろや暖房器具の周りには可燃物やペットの興味を引く物を放置しない。

こんろや暖房器具の周りに可燃物やペットの興味を引く餌・おもちゃ等を放置していると、ペットがこんろの火を点けたりストーブを倒したりした際に、製品の熱源に可燃物が接触することがあります。また、IHこんろの場合は金属製の鍋やボウルなどもトッププレート上に放置しないようにしてください。誤ってスイッチが入った場合に加熱されるおそれがあります。

電気製品を使用しない時はプラグを抜いて、ペットの行動範囲外に保管する。

ペット(特に犬)は、電源コードやバッテリーをかんで、ショートさせることがあります。電気製品を使用しない時や外出時はプラグを抜いて、ペットの行動範囲の外に保管しましょう。

ペットが好む排尿場所付近に電気製品を置かない。

ペットの尿によるトラッキング現象で電気製品の火災事故が発生しています。ペットが好む排尿場所等に配線器具や電気製品を置かないようにしましょう。特に猫は、高い位置にある製品でも飛び乗ることができるため、注意してください。

注目!新作動画

NITEでは2024年3月28日に注意喚起として『“もふもふプッシュ”にご用心~「ペットによる火災事故」を防ぐポイント~』 をプレスリリースしました。

“もふもふプッシュ”にご用心~「ペットによる火災事故」を防ぐポイント~(外部リンク)

その他の事故情報も併せてご参照ください。(映像資料:リンク先で動画が視聴できますので是非ご覧下さい)

(注意喚起ミニポスター) 

事故情報の検索が新しくなりました。
「NITE SAFE-Lite」で「犬」「猫」等をキーワードに検索していただけます。

事故情報の検索(外部リンク)


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