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製品安全情報445

除湿機など電源コードの扱い

2023年11月1日
独立行政法人 製品評価技術基盤機構
中国支所 TEL:082-211-0411

製品評価技術基盤機構(NITE)では、NITEに集約される製品安全に関する情報を製品事故の未然・再発防止の観点から、製品安全情報マガジン(PSマガジン)によってタイムリーに提供しています。

秋雨や台風の影響で洗濯物の部屋干しが多くなるこの時期、活躍するのが、洗濯物の乾燥を早めるために使用される除湿機や扇風機、サーキュレーターです。

これらの可搬型の電化製品は、使用の都度、設置場所を動かしたり部屋を移動させたりするため、電源コードに負担が掛かります。

今回は、取り扱いにご注意いただくことを御紹介します。

【事例1】除湿機の事故

除湿機を使用していたところ、背面から異音と発煙が生じ、確認したところ、電源コードが焼き切れており、床面が焦げていました。

この写真は注意喚起を目的としたもので、この製品は実際の事故とは関係ありません

→電源コードが除湿機本体のコードプロテクター部分(本体から電源コードが出てコードを保護している部分)の直近で内部の電線が溶断しており、溶断部近傍の電線には繰り返しの外力が加わった痕跡が認められました。このことから使用時の力が加わって内部の電線が断線し、スパーク(火花)が発生し、発煙したものと推測されました。

【事例2】サーキュレーターの事故

リビングで洗濯物を乾燥させるためにサーキュレーターを作動させたところ、電源コードの本体側で、「ボン」という音とともに炎が立ち上がり、電源コードや床などを焼損しました。

→電源コードの焼損部は、内部の片側の電線が完全に断線しており、もう片側の電線は半断線している状態で、それぞれの断線箇所に溶融痕が認められました。事故発生時の詳細な状況は不明ですが、電源コードに過度な力が加わったため、電源コードの電線が断線し、局所的に異常発熱して焼損に至ったものと推測されました。

<事例1及び2の注意事項>

事例1と2の事例は、除湿機及びサーキュレーター本体を移動するなどで動かした際などに、電源コードが本体から出ている部分に無理な引っ張りや曲げ応力が加わり、電源コードの電線が断線又は半断線していたものと推測されます。

製品の取扱説明書には、電源コードの取り扱いに関する注意事項が「電源コードを傷つけたり、無理に曲げたり、引っ張ったり、ねじったり、たばねたり、重いものをのせたり、挟み込んだり、加工したりしない。電源コードが破損し、火災・感電の原因になります。」と記載されています。

取扱説明書にしたがって「やさしく、丁寧に」扱ってください

【事例3】扇風機の事故

使用中の扇風機から出火し、台座から上部の樹脂部分が焼損した。電源コードは、電源プラグから離れた位置で断線し、内部の電線に溶けた痕が認められたが、通常の使用において外力が加わらない位置でした。

→この電源コードの断線部分が壁とテーブルの脚に挟まれた位置にあったことから、繰り返し外力が加わったために電源コードの電線が断線し、スパーク(火花)が発生し、火災に至ったものと推測されました。

<事例3の注意事項>

電気製品の電源コードを屈曲させる、踏みつける、強く引っ張るといった外部から無理な力が加わる使い方をすると、電源コード内部の電線が断線して、異常発熱や発火の原因となるおそれがあります。

下記の注意事項を参考に事故を未然に防止しましょう。

<注意事項>

  • 電源コードを机やドアなどに挟み込まないように、設置場所に配慮する。
  • キャスターなどが通過する場所は電源コードにカバーを付けるなどすることで、保護しておく。
  • 電源コードを傷付けるおそれがあるため、ステープルや釘、針金などで固定しない。
  • 電源コードを束ねた状態では使用しない。
  • 電源プラグをコンセントから抜くときは、電源コードを引っ張らないように、電源プラグを持ってまっすぐ抜く。また、電源コードをペットがかじっために断線し、スパーク(火花)が発生した事故もありました。電源コードは、生活の導線上やペットの通り道にも注意して取り回してください。

下記の注意喚起動画(再現実験映像)もご覧ください。


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