大企業との契約見直し
不利な契約を見直すには、企業法務の経験と専門知識が不可欠!

大手との既存の契約が足枷で新たなビジネスを展開できない!フェアな契約にできるだろうか?

まずは専門家に契約書のチェックを依頼しましょう。糸口がきっと見つかります!
専門家のアドバイス
- 機密保持、転用禁止等規程の対象範囲が曖昧なため過度に権利が制限されているケースはよくある。まずは専門家に契約書をチェックしてもらい、次回契約更新時までに交渉の方針を定めることが重要。
- 契約書の目的は「確認機能」「紛争予防機能」「立証機能」。「別途協議」「都度相談」などはトラブルの温床。
- そもそも不利な契約内容で締結することがないように、契約協議に入る前に専門家に相談してみるのが良い。
- 注意すべき勘所を掴めるようになるためにも、専門家や公的機関のサポートで、社内研修を実施するなど自社の法務リテラシーの向上にも取り組むべし。
POINT
専門家の活用によって、フェアな条件の契約を結べる可能性は
大いにあり!契約協議に入る前に専門家に相談!
大いにあり!契約協議に入る前に専門家に相談!
知財ライセンス契約の方法
「正味」の中身知ってますか?知財ライセンス契約の押さえるべきポイント

特許技術を他者に供与してビジネスをしたいが、正当な対価を得られるだろうか?

ライセンス契約におけるロイヤリティには決まった相場はありません。対等な交渉を進めるポイントを押さえましょう。
専門家のアドバイス
- ライセンスは本来提供側が強気に出ることが出来るもの。ただし、ロイヤリティ(実施料)のレートやペナルティの設定など、有利な条件を付けられるかは双方のパワーバランスにもよる。
- パワーバランスへの影響要素は、ライセンス契約の独占/非独占、対象範囲(国内/世界)、期間、関連技術などであり、交渉技術や交渉前の準備も必要。
- ロイヤリティの母数に「正味販売金額(各種経費を全て差し引いたもの)」を設定し、恣意的に額面を操作されてしまうのはよくあるケース。「正味」が何を指すのかは双方の約束。差し引きの対象となる経費はエビデンスを得られるものとすべき。
POINT
相手の狙いを見定め、 双方が納得できる契約を目指す。
契約書に書かれた言葉の意味を正しく理解しよう。
契約書に書かれた言葉の意味を正しく理解しよう。
社員による技術流出の恐れ
事業拡大のその前に!企業に必須の秘密情報管理と社員への浸透

有望な技術・製品が育ってきたので、どんどん展開していきたい!ただ、模倣や技術流出が心配だ…

社員の転職・独立により技術が流出する事例もあります。平時の社内での秘密情報の管理は重要ですよ。
専門家のアドバイス
- 社員の転職・独立により、自社の強みの技術や顧客情報が流出するおそれがある。情報秘匿に関する規程を作り、情報漏洩だけでなく目的外使用、競業他社への転職や引き抜きまで禁止するなど技術流出防止にかかる誓約をしてもらうことが重要。
- 退職時に誓約を求めると拒否される場合もあるため、入社時に求めるルールとしておく。
- 何を秘密情報と扱うか客観的にわかるよう、規程の中で具体的に定め、個別に明示しなければ、司法の場では秘密情報の漏洩と認められない場合もある。
- 秘密情報管理に対する社内の意識改革で、自社の信用にも関わる顧客情報の漏洩対策にもなる。
POINT
法的救済を意識した①秘密管理規程・誓約書・NDA(秘密保持契約)を整備し、
②適切に運用していれば、有事の時も安心。
②適切に運用していれば、有事の時も安心。
販売を委託したい
自社製品の販売を委託。 こういう条件で売ってもらいたいけれど…

自社製品の販売を委託したい。どのような契約にすればよいのか。委託販売でも自社製品のブランドもPRしたいという希望もある。

販売を委託する場合、在庫や製造責任等様々な要素が絡みます。自社の意向を明確にすることも重要です。
専門家のアドバイス
- 販売を委託する契約としては、例えば販売店または代理店契約と、販売先が自社に製造委託する、いわゆるOEM供給契約などがある。契約の種類によって必要な条項も変わるので要注意。
- 自社のロゴ等製品ブランドの表示は残してほしいといった先方への要望、逆に、先方からの取引条件に対する自社の許容範囲などを整理することでより適切な契約形態が決まる。
- 注文や納入方法、キャンセル規定や保証の範囲などを予め決めておくことがトラブル防止につながる。
- 自社ニーズを専門家へ伝えて的確に契約書に反映させ、相手のニーズも理解しながら交渉することが大事。
POINT
委託の目的・内容を明確にすればより適切な契約の形が見えてくる。
ニーズを言葉にできれば、専門家が法律に照らして条文をつくってくれる!
ニーズを言葉にできれば、専門家が法律に照らして条文をつくってくれる!
専門家からのメッセージ

ものづくり中小企業の「脱下請」経営を
外部専門家と共に
坂田 英俊 氏
坂田経営綜合法律事務所
所長・弁護士(広島市)
所長・弁護士(広島市)
ものづくり中小企業がこれからの20年を生き残るために、何が必要ですか?価格競争ではジリ貧ですから、「脱下請」戦略は喫緊の課題です。
実は、どんな戦略も、「法務」で完結します。自社だけで完結する戦略なんてありませんから、他社との取引、「契約」は必須です。将来のために自社の技術を守りつつ、取引先とウィン=ウィンの関係を発展させ、自社の競争力を上げなければなりません。
大手の契約条件をそのまま受け容れ、自社の技術・ノウハウを気前よく渡していれば、「脱下請」は夢のまた夢です。まずは契約の「当たり前を見直す」ことから始めましょう。
ただ、多くの中小企業にとって、自社で法務専属の人材を1名抱え、育てるのは大変です。月当たり数万円で必要な限りで顧問弁護士を利用した方が安く済むでしょう。弁理士など他の外部専門家も上手に活用しましょう。
注意していただきたいのは、「契約書のチェックをお願いします。」は勿体ないです。ほぼ出来上がった契約書は今更直せません。契約が固まる前に十分な時間的余裕をもって、「どう交渉したらもっと有利になりますか?」と聞いてください。私達弁護士は、「交渉」の専門家なのですから。
実は、どんな戦略も、「法務」で完結します。自社だけで完結する戦略なんてありませんから、他社との取引、「契約」は必須です。将来のために自社の技術を守りつつ、取引先とウィン=ウィンの関係を発展させ、自社の競争力を上げなければなりません。
大手の契約条件をそのまま受け容れ、自社の技術・ノウハウを気前よく渡していれば、「脱下請」は夢のまた夢です。まずは契約の「当たり前を見直す」ことから始めましょう。
ただ、多くの中小企業にとって、自社で法務専属の人材を1名抱え、育てるのは大変です。月当たり数万円で必要な限りで顧問弁護士を利用した方が安く済むでしょう。弁理士など他の外部専門家も上手に活用しましょう。
注意していただきたいのは、「契約書のチェックをお願いします。」は勿体ないです。ほぼ出来上がった契約書は今更直せません。契約が固まる前に十分な時間的余裕をもって、「どう交渉したらもっと有利になりますか?」と聞いてください。私達弁護士は、「交渉」の専門家なのですから。