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もうけの羅針盤

知財専任部署を設置しニッチトップを目指す

医療・介護というニッチな分野でTOPを目指すために社内に知財専任部署を設置。その知財担当者の役割は、特許取得だけではなく、特許調査や特許の発掘など。<平成28年度制作>

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この知財の開発元

オージー技研株式会社

岡山県岡山市中区海吉1835-7

https://www.og-wellness.jp

電話番号(086)277-7181(代)

代表担当:開発部 知的財産課 今吉 直紀

開発ストーリー

社内

知的財産課の方針

知的財産課では、「知財の関係でお客様や社内の関係部署に迷惑をかけない」という基本方針のもと業務に取り組んでいる。
また、知的財産課の業務は書類作成を中心とした地味な業務が多く、開発や営業の業務に比べると成果も見え難い。社内での信用・認知を得るために、コツコツと地道に業務を行い、小さな成果を着実に積み上げていくことを大切にしている。

会社外観

知的財産課の製品開発プロセスへの関わり

オージー技研㈱では、知的財産課が製品開発プロセスの中に入り込み業務を行っている。

製品開発と特許業務の関わり

■特許調査
製品発売後や発売直近に他社の特許権侵害などの理由で製品回収や設計変更をしなければいけなくなるような事態を未然に防ぐため企画・構想段階から製品開発に絡み、漏れのないよう特許調査を行っている。また、特許調査により他社の注視特許が見つかった場合の抵触判断や特許対策もしっかりと行える体制を敷いている。一連のプロセスにおいて、知的財産課が他社特許をフォローし、適宜情報提供を行うことで、リスク回避した製品開発を可能にしている。

■特許発掘
特許発掘は、開発担当者からの提案を待つ受け身の姿勢ではなく、知財担当者が自ら製品開発の打合せに参画したり、開発担当者と一緒に設計図面を確認するなどして、積極的な特許発掘を心掛けている。
開発担当者目線だけでなく、広範な視野で技術を見て特許発掘をすることで、コア技術の特許化だけでなく、周辺技術の特許化にも繋がり、他社への牽制力を高める効果を生んでいる。

■特許出願
特許出願では、他社に容易に回避されない強い特許群を構築するための「特許出願戦略」が非常に重要だと感じている。成熟した狭い業界では、製品の基本的な構成は各社似たり寄ったりで、細かな部分での競争になる。基本的な特許は出尽くしており、よほど緻密に特許戦略を立て出願をしないと他社との差別化に寄与する特許群の構築は難しいからである。

■カタログでの特許表示(特許活用)
さらに、営業担当にとっては、自社製品の特徴を把握し、発信するツールとして役立っている。同社製品カタログには、その特徴を紹介するとともに「特許出願中」文言を効果的に記載し、独自性と優位性を表現している。

介護ベッド表彰状

成功ポイント

知的財産活動には、自らの活動が他の知的財産権を侵害しないように管理する「守り」と、自らが生み出した知的財産を独占できるよう権利化(例えば、特許化)することで、製品の付加価値の基となる知的財産を他者が模倣することを抑制する「攻め」との両面が重要です。これにより、他からの知的財産権に基づく攻撃を受けず、自社製品の高い付加価値を維持し続けることで、安定して長期間の利益を確保することができます。

本件は、社内の知財担当者が、「守り」と「攻め」の両面にわたって活動することで、オリジナル性に優れ、付加価値の高い製品を生み出し続けると共に、生み出された製品に関連したビジネスを発展させるための社内体制が整備されている点で、社内知財活動の理想的なモデルと言えます。

まず、知財担当者の製品開発会議への出席により、きめ細かく迅速な特許調査がなされています。この特許調査結果に基づく的確な判断によって、他者の権利を侵害しない開発が実現しています。

そして、知財担当者が開発担当者と密接に協働し、製品開発により生み出された発明を見落とすことなく発掘することで、コア技術はもちろんのこと、それを支える周辺技術を含め、漏れのない権利化をおこなっています。これによって製品の付加価値を高めるオリジナル性を他者が模倣することを効果的に防止し、製品の高付加価値を長年保持しています。

このように、知的財産管理での「守り」と「攻め」とのポイントを熟知した社内知財担当者が、開発の要所において侵害回避の方向を示しつつ、オリジナル性をもたらす発明を漏れなく権利化することによって、他社の追従を許さない製品作りを継続的に可能にしているのです。

高齢化社会において極めて重要な医療福祉機器分野で、このような模範的な知財活動は平成28年度「知財功労賞」にふさわしい取り組みであることを確信しました。

信末孝之

笠原弁理士

弁理士(特定侵害訴訟代理人)

川崎製鉄株式会社(現JFEスチール)にて、技術者として化学プラントや化 学装置の技術解析及び建設を担当。1995年弁理士本試験合格。1997年笠 原特許商標事務所(岡山市)設立。平成16年度日本弁理士会中国四国部会(現 中国支部、四国支部)長。 中小企業基盤整備機構中国本部アドバイザー、岡山商工会議所専門相談員及び 岡山県知財総合支援窓口知財専門家等として、元企業技術者の経験を生かし中小 企業の知財相談に幅広く対応している。

第1種放射線取扱主任者エネルギー(熱)管理者
甲種機械高圧ガス製造保安責任者
環境・一般計量士試験合格
公害防止(大気1、水質1、騒音、振動)