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もうけの落とし穴

海外の展示会へ出展した時の落とし穴

開発したロボットの海外展開に向けて、海外の展示会に出展!外国人の反応がいいことから海外での販売を決めた!しかし、販売する前に模倣品が出回ってしまった! えっ、展示会でそんなことが起きる可能性が・・・<平成27年度制作>

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どんな落とし穴だった?

A社の社長は、海外のビジネス展開に向け、海外の展示会に出展した。外国人により気に入ってもらえるように、会社案内、パンフレット、製品の製造方法などすべて翻訳して用意していた。海外の展示会での反応が良いことから、海外での商標や特許などを取得しようと、外国出願の手続きを行ったところ、すでに外国での登録がされており、海外での権利を取得することができなかった。さらに模倣品まで出回り、海外展開を断念することとなった。

この落とし穴に落ちないために

海外でのビジネス展開を検討するにあたり、海外の展示会に製品を出品して外国人の反応を見ることは有効です。その場合、外国人に自社の製品を気に入ってもらえるように、詳しい資料を提示しながらアピールする必要もあるでしょう。

しかしながら、展示会の来客は、必ずしも取引を目的とする者だけではなく、何らかの情報を収集することを目的として来場する者もあります。情報を収集すること自体は通常の事業活動ですが、中には最初から模倣することを目的として来場する者もあります。この点は国内でも同様ですが、特に海外の展示会では、商慣習等の問題もあり十分に注意が必要です。

特許権、意匠権、商標権といった手当をしないまま、自社製品のアピールをするために様々な情報を公開してしまうと、情報を取得した模倣者に先に出願されてしまい、後から出願をしても権利が取得できない恐れがあります。その場合、模倣されて市場が奪われるばかりではなく、最悪の場合には、模倣者の権利行使によって自社の販売さえ出来なくなってしまう可能性があります。

従いまして、本格的に海外市場への展開を進めるのであれば、現地への具体的な進出方法の検討時に、併せて知財に関する調査を行い可能であれば出願手続を進めるなどの対応が望まれます。もちろん、どのような権利を取得するのがよいか、あるいはどこの国や地域を対象とするべきかといった問題は、製品の種類やコスト面を踏まえて検討する必要がありますので、まずは知財総合支援窓口やその他の専門家等に相談しながら進めるとよいでしょう。

信末孝之

信末 孝之

弁理士

信末特許事務所

特許・実用新案・意匠・商標の権利化や侵害問題に精通。企業の知的財産戦略策定の支援も行う。技術分野は、生活用品、一般機械、運輸、土木建築、制御、メカトロ、コンピューター(ハード)、ソフト、情報処理、通信、電気・電子回路、ビジネスモデルなど。