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もうけの落とし穴

商標を取得する時の落とし穴(2)

うちの登録商標「MOUKE」を商品名にいれた化粧品「MOUKE Eyes」に類似した商品がでた。それは「MOUKE color」。うちの商標登録を使用しているため訴えようとしたが、なんと商標登録が取り消されてしまった!なぜ、どうして?<平成22年度制作>

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どんな落とし穴だった?

「MOUKE」の登録商標の商標権者である社長。自分たちの化粧品を売り出すのに、商品名に「MOUKE」を含む「MOUKE Eyes」を使用していた。
しかし、ライバル企業が「MOUKE color」という化粧品販売を始めた!自分たちの登録商標「MOUKE」を使用されているということで訴えようとしたが、なんと逆に商標権が取り消されてしまった!

この落とし穴に落ちないために

商標法には、不使用取消審判という制度があります(商標法第50条)。これは、継続して三年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品又は指定役務についての「登録商標」の使用をしていないときは、何人も、その指定商品又は指定役務に係る商標登録を取り消すことについて審判を請求することができるというものです。ここでいう「登録商標」には、「書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標、平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標、外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標」が含まれます。本事案の場合、社長が実際に使用していた商標「MOUKE Eyes」が登録商標「MOUKE」と社会通念上同一と認められるか否かが問題になります。
例えば、東京高裁平成13年6月27日判決は、登録商標「Magic」に対して、使用商標(1)「ALOE」と「MAGIC」の各欧文字を上下2段に横書きした商標、使用商標(2)「LIP MAGIC」、使用商標(3)「MAGIC COLOR」のいずれも、社会通念上同一と認められる商標とはいえないと判示しています。従って、商標登録に際しては、実際に使用する商標の態様を十分に検討したうえで出願する必要があります。また、商標登録後に新たな態様で使用する場合には、必要に応じて別途商標登録が必要か否かを検討することが望ましいといえます。

信末 孝之

信末 孝之

弁理士

信末特許事務所

特許・実用新案・意匠・商標の権利化や侵害問題に精通。企業の知的財産戦略策定の支援も行う。技術分野は、生活用品、一般機械、運輸、土木建築、制御、メカトロ、コンピューター(ハード)、ソフト、情報処理、通信、電気・電子回路、ビジネスモデルなど。