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もうけの羅針盤

方法特許で新ビジネス!サービス業も特許で稼げ!

サービス業にとって難しいと思われがちな特許取得(知財ビジネス)。しかし、方法特許の取得で新ビジネスへの展開を成功した企業があります。取得した特許から特許の取得方法、そして、新ビジネス!惜しげもなく社長が話します!<平成22年度制作>

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この知財の開発元

株式会社善管

広島県広島市中区本川町2丁目1番12号

http://www.zenkan.co.jp/

電話番号082-291-1972

代表取締役 小林栄次代表取締役 小林栄次

開発ストーリー

これまで数々開発を行なってきた小林社長

開発は、自分たちが仕事をいかに効率よく楽にするか

これまで数々の開発を行なってきた小林社長。その開発の原点は、自分たちが仕事をいかに効率よく楽にするかということ。そうするために、「世の中にあるものは買い、無いものは作る。」そう話します。エスカレーターの清掃方法という特許を取得したが、やはりその特許取得もいかに効率よく、自分たちが楽に清掃できるかという思いからだった。特許取得にいたったのも、開発した装置の特許取得のために弁理士に相談したのがきっかけ。方法特許の存在を弁理士から聞かされ、方法特許の取得に踏み切った。弁理士への相談なくして清掃方法特許の取得はありえない。そう小林社長は話します。

株式会社 善管が行う特許実施契約

清掃方法特許が新ビジネスへの引き金に

善管が現在、力を入れているビジネス、それは「エスカレーター清掃方法特許の実施契約」です。善管と実施契約を結んだ企業は、善管からまず、清掃に必要な装置を購入。清掃方法やノウハウを善管から提供してもらいます。そして、その企業はクライアントから清掃業務を受注。善管より特殊配合の洗剤を購入し、清掃業務を行います。こうした清掃を1回行うごとにその売上の数%を特許使用料として善管に支払う。清掃をその業者が行ったかどうかは、実施契約した企業による申告。企業間の信用・信頼があれば問題無いと社長は言い切る。
そもそも、東京の大手ビルメンテナンス会社より受注し請負業務としてエスカレーターの清掃を行っていた。しかし、大手ビルメンテナンス会社が優れた清掃方法に魅力を感じ、自分たちにもエスカレーター清掃をやりたいと話を持ちかけられた。こうしたことがきっかけで特許の実施契約に結びついた。特許取得が無ければ、どの業者も真似して行うこともできるが特許のおかげで真似されることも無くビジネスに結びついた。小林社長は、「多くの企業でこの特許を使用してもらうことで市場も拡大し、ビジネスも広がる」と話します。

清掃風景 独自開発した装置などを使い清掃を行う 清掃中イメージ

清掃前、清掃後

品質確保のために

様々な業者に実施契約を結ぶことで懸念しているのは、清掃の仕上がりにばらつきが出ないこと。そのために現在、考えているのが清掃のライセンス制。一定期間清掃を学んだものだけが与えられるエスカレーター清掃の免許です。こうしたことを行うことで仕上がりを保持したいと考えている。

成功ポイント

サービス業こそ必要な知的財産の創造・保護・活用。方法特許を使うビジネスモデル。キーワードは“モノをコトで考える”

株式会社善管は地域のビルメンテナンス業者です。ちょっと違うといえば、社長の小林さんは作業をよりきれいにより効率よく行うために、様々な道具を開発されるアイデアマンなのです。そしてそのアイデアのほとんどを試作し、実用しているのです。もちろん特許等の出願を行い知的財産の確保も行います。映像にある通り、実に楽しそうに開発品を紹介されています。
その原点は「ビルメンテナンスサービスの高度化」であり、いかにきれいに仕上げるかへのこだわりを感じます。このこだわりをどうビジネスにつなげ保護するか。今回紹介した「エスカレーターの踏み段における清掃方法」は登録された特許であり、非常にシンプルな内容になっています。この特許のすごいところ。それは「モノをコトで考える」という点です。この特許の概要は、エスカレーターの踏板を分解せずに清掃する方法で、回転する掃出しブラシによる自動清掃機で清掃し、溝を高圧洗浄するというものです。モノだけを考えると従来技術の単純な組み合わせに過ぎないと思われますが、装置を使用したエスカレーターの清掃方法のコトにすることで有用で高い効率化が図れる新規な技術になるのです。ここで注目すべきは、ビルメンテナンス業においてきれいにするには大変手間のかかるエスカレーター清掃業務というコトです。
善管にとってはコトであるメンテナンス業務を知財化することができれば、自社の特徴的なビジネスモデルを権利で保護できるようになるのです。知的財産権を活用することで、他社にもスムーズに技術供与ができビジネスの広域的な展開が容易に進めることができます。
サービス業においても技術開発は事業を発展させる重要な経営課題です。
自社のサービス・事業と照らし合わせて必要なサービス“コト”から積極的なモノの発明・開発を行い、そこから知的財産を確立する。
“モノをコトで考える”
サービス業こそ知的財産の活用は重要であることの貴重な事例です。

桑原良弘 知財活用プロデューサー

桑原良弘

知財活用プロデューサー

ディスプロ

大手メーカーで生産設備や独自商品の開発設計・商品化に従事した後、コンサルティング会社にて、新事業・新商品の開発・知的財産の権利化に16年携わる。同時期に中国経済産業局特許流通アドバイザーとしても活躍。2007年より独立、製造業の顧問や地域機関と連動した企業の開発支援などに奔走中。