エッセイ│素敵・発見!マーケティング

新たな健康ニーズをとらえた取り組み!
『若く・楽しく・健康で・ストレス解消を!』

顔写真

株式会社クリエイティブ・ワイズ 代表取締役 三宅曜子

一般のバレエレッスン風景

私の妹は4歳からバレエを習っていた。私も小さな頃から習っていたが、高校に入る前に絵画への興味が大きくなり、油絵やイラスト、陶芸など創作活動に意欲を出すようになった。

一方、妹はずっとバレエを続け、結婚する時も“自宅にバレエのレッスン場をつくり、教えられる事”を条件にし、結婚と同時に横浜に大きなレッスン場がある自宅を建設した。

妹の夫も仕事と共に音楽の作曲や楽器演奏、ボーカルを趣味として続け、二人の結婚式の時にはなんと、新郎が作曲した曲を自分で演奏、ボーカルを行い、それに合わせて新婦である妹がダンスユニットTRFのSAM(サム)達と一緒にダンスを踊るという奇抜な披露宴になった。

プロダンサーである妹の長男

その後、妹は長男の妊娠9ヶ月までモダンバレエを教え続けた。胎教?のようにジャズやモダンバレエの曲をお腹の中で聴いていたせいか、長男は這い這いをする期間が短く、赤ちゃんなのにつかまり立ちをすると直ぐに片足でカウントを取るようなそぶりをした。

自宅では子供から大人のクラスまで毎日のように教えている母親を見て育ったせいか、子供はろくに練習もせずに振り付けを覚え、練習せずに舞台に上がり踊るようになった。その後、娘が生まれ、その子も3歳前からバレエを踊るようになり、それ以降、親子3人がバレエダンサーとして活躍するようになった。

その結果、妹の夫は医療材料の老舗メーカー3代目であるが、結局、家族の誰も後を継がず、社員を跡取りとすることになった。

今回は私の家族ではあるが、非常にこだわった意識でダンスを指導する妹と、その子供たちの生活から、新しい取り組みを紹介する。

誰でもスターになれる指導方法で、『若々しく、楽しく、元気でストレスも解消できる!』

ある調査で、『ストレス解消』と『ダイエット』の関心が男女とも高いという結果が出た。

また、男性では40歳代で太っている自覚、痩せたい自覚がピークになっているという結果も出ている。高齢者は健康を意識して『肉を食べる』人が増えており、この現象は若々しく暮らすために肉が必要だという意識の表れではないかと思われる。

これらの調査からみても、誰もがストレスを何らかの方法で解消し、無理なくダイエットができ、メタボ体質の改善を行いたいという気持ちは確実にあるものと思われる。

私はある県で、黒毛和牛の赤身主体でヘルシーなブランド牛開発を数年間行ったが、年々、中高年層からのニーズが高くなる傾向がみられた。

食生活はバランスよく、肉や魚、野菜をとることが常識となっているが、それと同時に楽しみながら運動することでストレス解消を手軽に行うこともとても大きなテーマではないだろうか。

4歳から踊り続けている私の妹

妹は結婚当初から、モダンバレエとエクササイズを合わせた痩身カリキュラムをつくり、女性だけでなく、男性にも教えることを始めた。

そのお陰で妹の夫も、夫の友人たちも積極的にレッスン場に通い、パフォーマンス的な踊りを行うようになった。

その後、高知や北海道で“よさこい”が始まると、その振り付けや審査員として各地から呼ばれるようになり、自分のチームも作り、様々なエリアでお披露目をして優勝や特別賞を受賞するようになった。

そのメンバー構成は、一般的な『踊りの上手な人を入れる』のではなく、『一緒に楽しめる人に参加してもらう』というスタイルで、小さな子供から80歳の高齢者、サラリーマンや自営業の男性も多く入り、“フラフ”という大きな旗を振る人も大勢参加し、オリジナルの旗を大きく振りながらユニークな衣装で踊る有名なパフォーマンスチームとなった。

妹の長男は、伝統ある有名な『東京バレエ団』に入団し、モーリスベジャール演出の江戸時代の討ち入り四十七士をテーマにした『ザ・カブキ』や、亡くなったジョルジュ・ドンのバレエで有名な『ボレロ』などの名作を、パリのオペラ座やイタリアのスカラ座などで踊り、海外遠征にも多く参加、妹の長女はバレエの高校に進み、二人ともバレエダンサーになった。

ところが数年前から、子供たち二人が、母親の教えている“よさこい”に参加し、全国でチームとして踊るようになった頃、『音楽と踊りは誰をも楽しくさせるキーワード』だと思うようになり、見せるバレエだけでなく、参加する誰もが楽しみながら身体を動かし、ストレスまで解消できる踊りに関心を持つようになった。

ダンススタジオ サルトーレのレッスン場

そして、今から2年前(2016年)に妹が横浜の関内駅前ビルの1フロアで始めた、様々な踊りやパフォーマンスのレッスンを自分の休みの時に指導するようになり、子供や高齢者などに踊りや振り付けを総合的に教えるようになった。

参加する人たちが皆、笑顔で踊り、満足して帰っていく様子を見て、自分たちがプロとして過酷なレッスンを歯を食いしばりながらやる事とのギャップを感じるようになったようだ。

スリムクラスのご案内

そして今年の春、東京バレエ団をやめて、このレッスン場で教えるようになった。同時にフィアンセであるクラシックバレエダンサーも一緒に来て、結婚することになった。

結局、妹夫婦や甥、姪すべてが『音楽とダンスで皆を幸せにする』ことをテーマに、一丸となって取り組むようになった。

彼らが長く指導している、平均年齢80歳のよさこいチームは全国で賞を総なめにし、そのチームに入りたいという高齢者が年々増え、遠目に見ると、とても高齢者には見えないはつらつとした踊りで若々しく楽しいライフスタイルを送っている。

中年サラリーマンのステージ 平均年齢80歳のステージ

また、男性のオジサマチームも人数が増え、お台場のビッグサイトで行われる『デザインフェスタ』に毎年招待される常連ダンサー軍団となった。

人は年齢や環境だけでなく、身体を動かし、音楽に合わせて踊り、それを披露することなど、考え方や楽しみ方などを自分で作り上げることによって、素晴らしい人生になるのだと、いまさらのように妹から教わった。年齢も性別も全く関係なく、『楽しくワクワクする時間をつくる』ことがとっても大切な要素だと思う。

※写真は全て筆者撮影。

マーケティングコンサルタントとして、中小企業支援及び指導、商業活性化事業、まちづくり事業等、顧客のニーズを的確に捉えた市場開発とアプローチ手法等、幅広い分野におけるマーケティング全般のアドバイスを全国各地で手掛ける。また、平成19年度より地域資源活用事業の政策審議委員、国会での参考人をはじめ、全国で地域資源を活用した事業推進、農商工連携事業、JAPANブランドプロデューサーなど幅広く活躍中。

  • 経済産業省地域中小企業サポーター
  • 同、伝統的産業工芸品産地プロデューサー
  • 中小企業基盤整備機構経営支援アドバイザー
  • 同、地域ブランドアドバイザー
  • 内閣官房 地域活性化伝道師
  • 同、クールジャパン地域プロデューサー
  • 広島県総合計画審議会委員 他

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経済産業省 中国経済産業局 電子広報誌

ちゅうごく地域ナビ 2018年7月6日掲載

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